以前筆者は、折れたプラスチックの補修に最適な「手びねりプラスチック」という商品をご紹介しました。
実際コレは非常に便利で、おもちゃの修理以外にも粘土のように造形したり、ちょくちょく子ども達と遊んでいます。
しかしながら!
この製品、コト修理において一点だけ非常に残念な点があることにみなさんお気づきでしょうか。
そうなんです、見た目が悪いんです。
実際に修理した際の写真がこちらです。
上記の半透明部分が修理箇所です。
このおもちゃの場合は修理箇所が隠れるからいいものの、隠せないようなものだったらどうしましょう?
特に見た目が大事なモノを修理する場合、ちょーっとこの修理方法はいただけないですよね。
そこで今回用意したのが、こちらです。
「BONDIC」とは
「BONDIC」は海外製品で、最近一部界隈でちょっと有名な接着剤の一種です。
接着剤のわりにちょっと特殊なかたちをしていますよね?
特殊なのはかたちだけではなく、接着方法も非常に特殊なんです。
この「BONDIC」、実は紫外線に反応して固まる性質をもった接着剤で、一時期女性を中心に流行したレジンや、歯科治療などでも時々利用される技術を応用したものです。
レジンといえば、色々な型に思い思いの造形を施した状態で紫外線を数分間当てると固まるという性質をもったものですが・・・
驚くのはこのBONDIC、固まるまでの時間がたったの4秒なんです。
しかも、性質的にはレジンと同様なので通常の瞬間接着剤等では難しい上塗りによる層構造も作ることができ、硬化後に研磨や造形も自由自在という素晴らしいリペアDIY製品です。
「BONDIC」の使い方
さて、何はともあれこの「BONDIC」の使い方を、おもちゃを修理しながらご説明してまいりましょう!
パッケージの裏面に、なにやら色々書いてありますね!
期待が膨らみます!
開けてみると、なにやらおしゃれなアルミ箱の中にペン型のスティックがあります。
パッケージの裏面を見てると、このオレンジの部分が紫外線を出すところで、黒い部分に接着剤が入っているとのこと。
紫外線を実際に光らせてみると・・・
おお!光った!(当たり前)
なるほどなるほど。
で、続いて黒い接着剤のほうを見てみます。
先端がキャップになっているので外してみると、中から針上のものが。
どうやらここから接着剤が出てくるようですね!
おもちゃを修理してみる
では、実際におもちゃを修理していきます。
今日の修理対象はこちら!
これ、とあるおもちゃのカギみたいなもの。
カギゆえにカギ穴に差し込む遊びをするんですが、変な方向に無理な力が加わると先端がすぐ折れてしまいます。
よく見ると、折れてないほうにも瞬間接着剤で修繕した後が見て取れると思います。
そう、この手のやつは瞬間接着剤で何度修理しても、結局折れてしまうんですよね。
そんな破壊と修繕の無限のサイクルに、終止符をうってやりますよ!
手順としては非常に簡単。
折れた箇所に先程の接着剤を塗布し、紫外線を4秒あてるだけ!
本当に4秒で固まってしまいました。
※紫外線照射中の写真は、手が足りなくて撮影できませんでした。
これ、よく見てもあまり分からないと思いますが接着剤を三層に塗布して硬化させています。
手びねりプラスチックでの補修に比べて、見た目も結構きれいじゃないですか?
強度を優先したため三層構造で分厚く塗布しましたが、筆者の感覚的には2回でも十分かなと思います。
コツは、1回目の塗布&硬化はあくまで仮接着とし、2回目の塗布&硬化でしっかり地固めをするようなイメージが良いと思います。
硬化後はかなりガチガチに硬くなりますし、何より本当に4秒で硬化してしまうので効率が非常に良い!
瞬間接着剤って、”瞬間”とは言いつつもなんだかんだ完全硬化まで数時間置かなければいけなかったりするものですが、このBONDICはそんな必要もありません。
たった4秒で完全硬化するため、サクッと作業を終わらせることができました。
まとめ
本日は、紫外線硬化による接着剤「BONDIC」のご紹介でした。
紫外線で硬化してしまうため、屋外などで作業すると太陽の光で硬化してしまい注意が必要です。
今回は行いませんでしたが、接着面をよりキレイにする必要がある場合はヤスリ等で仕上げることも可能なようで、よりキレイな接着を実現できそうです。
家庭に1本持っていても損はなし!
では今日はこのへんで!