こんにちは、すっとんです。
筆者は趣味というほどではないものの、なにかを磨いてキレイにすることがとても好きです。
少し前は、河原で拾った石を何時間もかけてヤスリでピカピカに磨き上げて満足したりしていました。
(妻にはキモい、と言われましたが気にしてませんよ、ええ。)
そんな筆者ですが、磨くと言えば忘れてはならないのが「包丁研ぎ」でございます。
この包丁研ぎ、自宅で使う包丁を研ぐ分にはそこまで知識も必要ないですし、なにより切れ味の悪かった包丁がスパスパと切れるようになる瞬間、すごく気持ちいいので最近ハマっています。
がしかし、一点問題なのが、我が家で使用するメイン包丁が「セラミック包丁」であること。
今日はこのあたりから、ご紹介してまいりたいと思います。
セラミック包丁とは
セラミック包丁とは、よくスーパーやホームセンターなどで売っている白い包丁です。(最近は黒いものもあるそうな)
比較的安価で重量も軽く、サビることも無し、その上セラミック自体が非常に硬い物質であるため切れ味が落ちることはあまりなく、ほとんどメンテナンスフリーな素晴らしい包丁です。
唯一のデメリットは、その硬さゆえ実は刃こぼれしやすく、刃こぼれしてしまった場合はふつうの砥石では研ぐことができないという点です。
硬いのに刃こぼれしやすいのはなぜ?
硬いのに刃こぼれしやすいって、意味がわからないですよね。
実はこういった物質には硬さにも色々あります。
一般的に『ダイヤモンドが一番硬い』と言われていますが、その硬さの指標はモース硬度と言われるものです。
モース硬度とは、別々の物質同士をガリガリと引っ掻いた時にどちらが傷つくかというもの。(摩擦に着目した硬度)
モース硬度
このモース硬度、ダイヤモンドを頂点の10とすると、セラミックは9と言われています。
このモース硬度、ダイヤモンドを頂点の10とすると、セラミックは9と言われています。
(製法などにより若干異なることあり)
これとは別に、別の物質同士を押し込んだ際の硬さを示す指標もいくつかあります。
ダイヤモンドやセラミックは引っ掻き方向の硬度が強い反面、物質としての粘り気が少ないため、押し込み方向の硬度は弱いという特性を持っています。
これらを鑑みると、セラミック包丁はモノを切るときに刃先が萎える(切れなくなる)ことはあまりないが、他の食器などに間違ってカツン!と少し刃先が当たっただけでも刃こぼれしてしまうような脆さも併せ持っているということになりますね。
これが、「硬いのに刃こぼれしやすい」と言われる所以です。
セラミック包丁を研ぐということ
上記のような特性をもったセラミック包丁、冒頭にも書いた通り普通の砥石ではセラミック包丁を研ぐことができません。
なぜなら、大抵の砥石よりもセラミック包丁の方がモース硬度が高いため、削り合いに負けるのは砥石のほうだから。
多少研磨することは出来るかもしれませんが、砥石の消耗が激しく時間もかかるため、現実的ではないということですね。
”セラミック包丁を研ぐ”というコンセプトの情報はネットに散見されますが、最終的な結論はみな「わざわざ研ぐくらいなら買い直したほうが良い」というものでした。
コスパ的には絶対そうでしょう。
セラミック包丁自体安価ですので、この包丁のためにわざわざ道具を購入し、時間をかけて研磨することを考えれば、答えは明白です。
でもね!
そういうことじゃないんですよ!
安価なものをあえて大切に扱い、いかに使いこなすかが面白いところでしょう!?
ということで!
筆者はセラミック包丁も研いじゃいますよ~
セラミック包丁を研ぐには?
では実際にセラミック包丁を研ぐためにはどうすれば良いのか?
家庭用のセラミック包丁研ぎ器として、いくつか商品化されているものがあります。
例えばこれ。
セラミック包丁用の砥石はほとんどなく、”お手軽簡単誰でも出来るシャープナー”という製品形態が非常に多いです。
セラミック包丁を使うユーザー層自体、あまり道具に拘る層ではないとメーカーが考えているんでしょう。
実際筆者もコレを使っていた時期がありますし、普通に使える良いモノです。
研ぐのなんか面倒!という方にはぜひおすすめしたい一品です。
研ぐのなんか面倒!という方にはぜひおすすめしたい一品です。
・・・まぁこれでもいいんですけどね?
でもこれ、お手軽簡単ゆえ、切れ味の調整がし辛いし・・・なにより楽しくない!
やっぱこう、筆者としてはシュッシュッと砥石で研磨したいわけですよ。
そこで購入しました。
「ダイヤモンド砥石」です。
ダイヤモンド砥石
筆者が所有しているダイヤモンド砥石は2つ。
1つは、両面にそれぞれ番手の異なる面がついた#400、#1000のダイヤモンド砥石。
これで、刃こぼれから簡単な直しまで出来ちゃいます。
そして2つ目は、探しに探した(理由は後述)#3000のダイヤモンド砥石。
これです。
セラミック包丁を研ぐという点において、モース硬度でセラミックに勝るのはダイヤモンドだけですから、ダイヤモンドで研ぐというのはとても合理的です。
”ダイヤモンド”って言うくらいだから非常に高価なものを連想してしまいがちですが、筆者が購入したのは千円レンジのもの。
ダイヤモンド自体は、実は少し前から工業用として人工的に作成することが出来るようになったので、特に研磨系の世界では非常にありふれたものになっています。
ダイヤモンド砥石でセラミック包丁を研ぐ!
実際にダイヤモンド砥石でセラミック包丁を研いでいきましょう!
こちらが、筆者が実際に使用しているダイヤモンド砥石とです。
手順としては、#400(荒い面)でひとまず刃こぼれを直し、#1000(細かい面)で切れ味を取り戻すというもの。
実際に刃こぼれのある包丁を#400で研いでみると、こんな感じ。
が、よく見ると細かい刃こぼれが逆についてしまっていますね。
これを、#1000で直していきます。
これを、#1000で直していきます。
そして、この時点で購入当初くらいのセラミック包丁の切れ味が復活します。
がしかし、果肉の柔らかいトマトやローストビーフなどのミディアムレアな肉を薄くカットする時になると、やはりこの程度の切れ味では少々心もとないのが正直なところ。
念押しとして#3000で研ぐと、未固定の紙をさっと切ることができるくらいの切れ味になります。
研ぎ方自体は普通の包丁と変わりませんのでわざわざここで解説はしませんが、ダイヤモンド砥石を使う上で一点だけ注意したいことがあります。
それは、あまり力を入れずに研ぐこと。
ダイヤモンド砥石は、金属プレートの上にダイヤモンド粒子を接着しています。
製品によりますが、ダイヤモンド接着層は数ミリ程度です。
そして当然ですが、ダイヤモンド自体はモース硬度的にセラミックより優れていても、粒子同士を接着している部分はそれよりも弱いのです。
あまり力まかせに研ごうとすると、ダイヤモンド粒子が剥がれることによりあまり研磨できないばかりか、接着面はいとも簡単にボロボロと崩れて砥石がすぐダメになってしまいます。
あまり力は入れず、気持ち優しめに研ぎましょう。
#もうちょっと番手を上げられないの?
包丁研ぎをご存知の方であれば、「#3000で仕上げ?」ってお思いでしょう。
そうです、通常#1000の番手は”中砥石”と言われることが多く、つまりは仕上げ前の中間磨き用砥石として使われることがほとんどなのです。
#3000の番手も、まぁそこそこの細かさではありますが、理想的にはもっと細かい番手で研ぎたいところです。
これについてあくまで筆者の感覚ですが、セラミック包丁に関して言えば先程も申し上げた通り#1000でも購入当初ぐらいの切れ味を取り戻すことができました。
(正直、購入当初からもともとそれほど切れ味は良くない。。)
がしかし、欲を言えば#6000くらいで仕上げたいですよね。
探しました(というか現在進行形で探しています)、#3000以上のダイヤモンド砥石。
これがね、まったくないんですよ。
いや、あるにはあるんですが、#1000を超えたあたりからダイヤモンド砥石自体がほとんどなくなり、時々見つけてもなんとまぁバカ高い。
数万円するものもザラなんです。
#3000以上の番手で、セラミック包丁も研げる砥石がありましたら是非情報をください。
まとめ
本日はセラミック包丁の研ぎ方についてご紹介しました。
ご覧いただいた通り、なんともまぁ中途半端な記事になっており恐縮の極みでございます。
が、筆者自身が「セラミック包丁の研ぎ方」をネット上で探している中で、まともに研いでいる情報がほとんどなかったことから、ひとまず中間報告的ではありますが本記事の執筆に至った次第です。
きっと筆者と同じ悩みを抱えている方は多いはず!(多いか?)
ということで、同じくセラミック包丁を研いでいる方などいらっしゃいましたら、オススメの方法などコメントなりお問い合わせフォームでお教えいただけますと助かります。
(内心、本当に困ってますのでよろしくお願いします!)
進捗あり次第、随時更新していきますね。
ではひとまず今日はこのへんで!